「あぁ、構わない。
敵の攻撃を封じてくれれば何の問題はない。
その辺は、君らに任せる」

陛下は、ニコッと笑うとそれに対して
蘭丸は、呆れたようにため息を吐いた。

「……それも想定内か。
なるほど……影近を捕らえただけはあるな。
食えない奴だ」

陛下は、凄いわね。
あんなにタイプが違う2人を上手くまとめている。
陛下もそれ以上の実力者ということか。
そして正式な参加メンバーが決まった。

Aチームに藤林源助。
Bチームに服部影近とリュウ・ヒルストン。
Cチームに百地蘭丸。
Dチームに私と国王陛下が先頭に戦うことになった。

これは、なかなか凄い組み合わせになったと思う。
2人の強さは、まだ分からないが
見る限りだと影近と同じぐらいだろう。
それに向こうは、陛下のことを信用してないみたいだし
私が陛下をお守りしなくては……。
 
「ルチア様は、私がお守りします!」

私が張り切って言うと陛下に
クスッと笑われてしまった。
何故笑うの?と不思議に思っていたら

「アイリス。守らなくてもいい。
俺が援護するからお前は、お前のやりやすいやり方で
戦え。お互いに背中を預けるんだ!」

「は、はい。」

陛下は、そう言って下さった。
陛下の言葉に私は、さらにやる気が出てきた。
私を信じてくれていると思えたからだ。

そして戦に備えて私は、さらに
秘伝の術の修得に励んだ。
陛下の予測だと次の戦いは1週間後らしい。
どうしてか?と陛下に尋ねてみた。

「話によると向こうも負傷者が多いらしい。
互角の伊賀が相手だ。こちらを警戒してすぐには、
攻めてこれない。俺らが来ていることを知っているか
分からないがそれを含めて考えても
怪我の治り具合、次の計画の練り直し
相手の動きを警戒しつつ行動に移すとしたら
1週間は、見ておくだろう。
そのためにも配置と甲賀の情報を集める」

教えなるほど……さすが陛下だわ。
全てお見通しと言う訳か。なら私もそれに合わせて
修行を完成させないと……。