「宮野先生との面談も控えてるの。春川さんにはわからないことだから仕方ないけど、今後の進路に繋がる大事な面談なんだよ?そういうこと、考えたことある?」
「……」
「春川さんの頭の中にはきっと大好きな工藤くんのことしかないんだよね。あ……コレ、別に嫌味じゃなくてね?こないだもウチのクラスに来てたし、付き合う前だって毎日、工藤くんに声かけてるの見て、頑張ってるなぁって関心したの」
むしろ褒めてるんだよ、と……。
ニッコリ微笑む作られた笑顔が私の心に刺さる。
私がそうしてきたことを知っているのは、日野原さんが工藤くんをいつも見ていたからだと気づいてしまった。
それは、きっと、工藤くんのことが好きだから……。