「……え?」


反射的に声のする方向へと振り返れば、そこには長い髪をふわふわさせて微笑むあのコが立っていた。


----特進科の姫、日野原さん。



「春川さん、だよね?」


「え、あっ、はい!」



笑顔を崩すことなく教室に足を踏み入れれば、居残りをしていたクラスメイト達がざわめき出す。


で、で、出た……!
霊長類最強説とも言われるお姫様……。



「初めましてかな?わたし、工藤くんと同じ特進科クラスの日野原美月です」


「は、初めまして……」