本当は、ずっと待っていたのかもしれない
だって、あなたのことが頭から離れたことなんてあの日から1日だってない
目には涙を溜めながら、精一杯の笑顔
その涙をみて、今度は君が私を抱きしめる
この短時間で、何度抱きしめ合っただろう
「一言、言わせて」
なに…?
表情が見えないから、なにが来るか予想できなくて
急に焦り、不安、そして恐怖が襲ってくる
「愛してる」
…
もうだめだ
涙腺崩壊
「ほら、ゆうなの答えは?」
意地悪な笑みで私の顔を覗き込む彼は、やっぱりSだと思う
泣き声を必死に収めながら、言葉を絞り出す
「…ばか…
誰のせいで今まで恋できなかったと思ってんの…!」
『そう言う紛らわしいのいらねーから…やめろ』
とでも言わんばかりの顔
そして再び笑っちゃう
私の答え
ちゃんと言葉にします
一回しか言わないから、ちゃんと聞いて?
「世界で一番…
愛しています」
たった一言
それを伝えるためにどれだけ時間がかかったことだろう
どれほどの努力と、涙に耐えて
どれほどの遠回りと空回りを繰り返して
とても長い道のりだった
それでも、ここまで辿り着いた