☆恋人

目覚ましの音と同時に目を開け、隣を見る私。
スヤスヤと眠る彼。
閉じそうな目を無理やり見開いて、目覚ましを止める。

慣れない洗面台で顔を洗い、床に落ちている服を身にまとった。


そしてショルダーバックに入れた白い封筒。


これで


終わらせる。


もう決めていたこと。
今日が最後。

一方的でごめん。
でも、こうしなきゃ私はズルズル行くだけなの。
君の声に、言葉に負けちゃう

どうすれば私が戻ってくるか、君はよく知ってるから。

勝てない…


ほんと、ずるいよ

会いたくないって言った
もう、無理って言った
色んな言葉を重ねた


なのに全て君は、私を引き止めた

私を負かす言葉を上手に並べて、逃げられないように私を更に縛り付けた


負けたよ、あなたには

でも、やり過ぎたね