「新しいお母さんと一緒に暮らしても、きっといじめられるわ!
行くのを止めなさい」

お母さんは何故か、目に涙を浮かべている。

わたしは迷ったけど、どちらにいてもいじめられるのなら、お父さんが居る家の方がいいと思った。

「わたし、お父さんのところに行く」

お母さんに言うと、頬を叩かれた。

「あんた、母親を見捨てるの!?」

「止めないか、京歌(きょうか)!
…桃華、荷物をまとめよう」

わたしは頷くと、荷物をまとめて、お父さんの車に詰め込んだ‐。