翌々日、

「たっだいま~!」

修旅に行っていた2年生が帰って来た。

「夏喜(なつき)!桃華!」

「なになに?
すごく嬉しそうじゃん!
そんな寂しかったの?
可愛いヤツ」

夏喜が俺を抱きしめる。

「ちょ、離せよ」

夏喜からうまく逃げる。

「ほら、桃華、お土産渡しなさいよ?」

何故かニヤニヤと夏喜たちが俺を見ている。

「あ…蒼生、これ、お土産」

「なになに、見ていーい?」

桃華が頷いてくれたから、お土産を見ると、中にはロイズのチョコレートチップスが入ってた。

「チョコレートチップスじゃ~ん!!
俺、チョコレートチップス、アマゾンで買うくらい好きでさ~、ありがとう!」

「壬生(みぶ)から聞いたの。
…あのさ、ちょっといいかな…?」

桃華は俺の返事も聞かず、俺を外に連れ出した‐。