兄ちゃんと桃華に言われ、

「ちぇっ。じゃ、そのままでいいよ」

夏喜は渋々、頷く。

「ねぇ、今日、帰ってから合流しない？
蒼生君のお祝いをするの！」

「いいね、それ」

桃華の言葉に、兄ちゃんと夏喜が笑顔になる。

家に帰ると支度をして、待ち合わせのファミリーレストランに向かい、適当に座る。
しばらくすると、兄ちゃんたちが来て、兄ちゃんたちは並んで座る。

「ま、そう言う事だから蒼生は桃華と一緒に座って」

桃華と隣に座れるなんてラッキー♪
そう思いながら、桃華を待つ。

「みんな、お待たせっ！」

小走りで桃華がやってきて、気にする素振りもなく、自然と俺の隣に座る。

その時、桃華の手首が見えて、皮膚がただれているのが見えた。
それを聞こうとしたら、桃華は服の袖を引っ張り、見えなくなった。
それがなんなのか、何故桃華は待ち合わせに遅刻するのかがわかるのは、もう少し後の話‐。