不良代表みたいな見た目をしてるが故に、誰も近付こうとしない。



こんな説明書なんてなくても



彼のまわりには分厚い壁があることくらい、みんなわかってると思うけどな…。




「必要ないと思いますよ…。
篠田くんのまわりに人が集まってるの、見たことないし…」



「そうなの?
俺、クラス違うから、
クラス内での仁のこと知らないんだよね。

てことはさ、
キミ、仁と同じクラス?」



「そうですけど…」



「おかしいなぁ。
同じ学年の子、みんな把握してるはずなんだけど…
俺、キミのこと知らないや」




───グサッ。



蜂谷くんの全然悪気のない言い方に、私のガラスのハートはバキバキに割れてしまったが



ハハハと小さく笑って誤魔化した。




「てかキミ、地味すぎん?
何そのクソダサ丸メガネ。
それに後れ毛1つないぴっちりおさげ。
ダッサ。ダサダサのダッサだよ。
華のJKがそんなんでいいわけ?」