………はい??
「ビビッと来ちゃったんだよね。
ねぇ、名前は?」
「えっ、あ、えっ…」
困る私のことなんてお構いなしに、立花先輩は『ん?』と笑顔で首を傾げた。
…さ、さすがにあの不良集団を退かすだけある。
見つめてくる目力がすごい。そして圧力もすごい。
「く、久我、です…」
おかげで、出たのは蚊の鳴くような声だった。
それでも先輩には聞こえたようで。
「久我?
下の名前は?」
とまた質問がとんでくる。
さっき言ってたけど、立花先輩は美月さんのこと知ってるみたいだった…。
だから下の名前は名乗りたくないのにな…。
絶対比べられるのが目に見えてる。