ふぅ、と息をはいて、私のもとに戻ってくる立花先輩。




「あ、ありがとうございます…!」



「いいえ。
あーいうのがデカい(つら)しちゃうと、後輩にナメられちゃうでしょ?」




な、ナメられちゃう…?



やっぱり立花先輩も、ケンカとかするタチの人なのかな…。




「あ…はは…そ、そうですねぇ…」




視線を逸らして苦笑いすると、立花先輩がフッと笑った。




「キミ、なんか他の子と違う雰囲気あるよね」



「……はい?」



「どの女の子とも違う…
そう、美月百華にもない、柔らかい雰囲気」




顎に手を当て、うんうんと頷いた。




「ねぇキミ、名前は?」



「えっ…」



「俺、3年の立花大雅(たいが)
キミと友達になりたいんだけど」