「お願い、紗綾(さあや)ちゃん!この小説の絵を描いて!」

私は、友達である香澄(かすみ)ちゃんの言葉に「良いよ」と微笑んだ。

香澄ちゃんは、小説を書くのが大好きで良く小説を書いている。私は、絵を描くのが大好きで良く香澄ちゃんの小説の絵を描いていた。

香澄ちゃんと別れ、私は家に帰る。そして、片付けなどを終えた後、スマホの電源を付け、香澄ちゃんの書いた小説を読み始めた。

香澄ちゃんは、自分で書いた小説をネットに載せている。

香澄ちゃんの書く小説は、恋愛ものやファンタジーが多く、表現の仕方も私以上に上手い。

画面をスクロールし、小説を読んでいく。今回、香澄ちゃんに頼まれたお話は、魔法使いの恋愛もの。

私と同じ高校1年生なのに、大したものだよ。ほんと。

私は小説を読み終えると、スケッチブックを取り出して広げた。私は、シャーペンを握って構図を考える。

よし!思いついた……!

私は、手首を動かして描き始めた。バランスが崩れないように、何回も消しゴムで消しては描き、消しては描きを繰り返す。

髪はつむじから流れるように描き、服はシワの位置を考えながら描く。

頭の中でポーズや形などを想像しながら夢中で描いた。

だけど、想像していたのとは違う絵になってしまった。ま、いっか!