先輩の腕を握り、叫ぶ。 「そんなの分かってんだよ!それでも、そのまやかしにすがることしか俺にはできないんだよ!」 腕を振り払って、先輩は叫び返す。 「俺にはこれ以外生きる道がないんだよ……」 先輩の瞳から涙が流れていた。 心の底から憎むことも、愛することも、好きになることもできなくて辛いんですね……。 「……じゃあそのまやかしの日々を、俺と一緒に過ごしましょう。俺が貴方のまやかしの日々を守り抜きます」