「……先輩、何笑ってるんですか。もしかして、ずっと暴力受けてきたんですか?」

「……そうだな。道場教えてもらった時から受けてるよ。3歳くらいの時」

 酷い内容に絶句した。

3歳って、いくらなんでも幼すぎる。酷すぎだ。

「今も受けてるんですか?」

「いや? 今は受けてない。床についてる血は高校生くらいまでのだよ。父親が夜に帰ってきてから受けてたから。もう朝も夜も会ってないからな」

「……でもそれって育児放棄ですよね」

「……もう成人してんだから育児放棄じゃねぇよ」

「確かにそうかもしれませんけど、こんなの普通じゃないですよ!」

 俺は叫んだ。