なんだろう。
ちょうど昼飯を食い終わった頃に先生に呼び出され、長い話から漸く解放されたと思ったら。
廊下は妙に騒がしかった。
とりあえず、歩かないと自分の教室に戻れないので歩き出す。
｢ねぇ、聞いた？ さっきのこと｣
｢あ。聞いた聞いた〜｣
｢ヒスイ先輩、また振ったんでしょ｣
通り過ぎていく、女の子の集団。
どうやら、この妙な騒がしさの原因は友人らしい。
そして、彼女たちの話を聞く限りでは、振ったらしい。
(………。噂になるの早いな)
そう思っていると、答えは別の集団がくれた。
｢告白した女の子、やるよねぇ｣
｢ねぇ。教室の入り口で告白なんて。｣
(なるほど)
時間はちょうどお昼休み。
みんな昼食を食べ終わってもいい時間で、廊下は色んなクラスの奴が通る。
そんななか、入り口で告白となると当然衆人の目をひく。
他のクラスだけでなく、他学年もいただろうし…。
(早いわけだよな)
そう思って、ため息をつきいてしまう。
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