彼女たちは、俺のどこを好きになったのだろう。



「どうして、俺を好きだって言うんだろうな」

「………」

「俺のどこを、好きになったんだろうな」

「………」



本当に、そう。

どこを好きになったのだろう。
俺のどこに、好きになってもらえる所があるのだろう。


「俺は彼女たちに「ヒスイ」」


俺の名で、俺の言葉を遮る。
ディオンの声があまりにも真剣で、落としていた視線をディオンへと向ける。


「それ以上は、彼女たちに失礼だ」


向いた先には、少し切ないような、困ったような微笑みのディオンがいた。


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