「遊んでたら、コイツが突然走り出したんで、追ってきたんです」

「突然?」




どうしたものかと考えていたら、ディオンが説明をしてくれた。



それはもう、簡単に。



要点をまとめすぎて、この説明だと俺が変な人だ。
そして、疑問に思ったシノグさんが問いかけてくる。


正直に話すしかない。





「その、か…ジェイドを見かけて…」

「…原因、お前じゃん」

「みたいだね」


ははは、と笑うジェイド。
なんだか申し訳ない。

どう考えても、母さんを追って突然走り出した俺がいけないのだから。
















その後、すぐシノグさんとジェイドとは別れ、今はディオンと二人。

ハヤテたちと連絡をとって、俺とディオンは帰ることにした。


正直、ハヤテたちと合流する気分にはなれなかった。

ディオンも、たぶん聞きたいんだろう。
俺も…、話したくてたまらない。










俺は今日、母さんと出会ったのだから。




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