《お前、今どこにいる!!》






「…は?」




ディオンの問いに、思わず間抜けな声を出してしまう。

どこ…って、何で?

そんな心の中の声が聞こえたのか…。




《‘は?’ってお前…。突然走り出しただろ…!》


「………。あ」




ようやく思い出す。
ハヤテやみんなと遊んでいたことも、その途中に走り出したことも…。




「…ごめん」

《ったく…。で? 今どこにいるんだ》

「えー……と……」



辺りを見渡すが―――、


(言ったところでわかるの…?)


―――という疑問が頭をよぎる。



こっち方面はあんまり来たことがない。




「……ディオン、わかんの…?」

《………あ〜。…って、お前見つけたからいいや》

「…え?」

「? どうした?」

「? ヒスイ?」




俺の様子を黙って見ていた二人が、再び俺が携帯を見たことで不思議そうに声をかけてきた。
その様子はそっくりで、二人とも不思議そうに首を傾げて俺を見ていた。


うん、さすが双子…。




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