そう思うも、ジェイドさんの笑顔を見ると何も言えない。


「いいんじゃね、本人がいいって言ってんだし」


シノグさんの言葉に、またジェイドさんを見る。

変わらず笑顔のまま…。


「…じゃあ、俺も…ヒスイでいい」

「ん。わかった」


ジェイド…は一瞬、驚いた顔をしたけど、すぐに優しい笑みを浮かべた。





「ふむ…。連絡、どうしようか。俺、携帯持ってないんだ」

「…え?」

「おい」





シノグさんは黙ってジェイドを見る。
ジェイドは笑顔でシノグさんを見る。



どうやら、無言の攻防が繰り広げられている……らしい。



そして、折れたのはシノグさんだった…。

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