「遅いぞ! 三人とも!」


HRが終わり約束通り玄関に行くと、すでにファウルが待っていた。
ファウルの側には他に3人いる。


「遅いのはオレらのせいじゃないよー。先生の話が終わんなかったの」

「何話してたの?」

「あー……誰?」

「あ、そいつリュウっつうの。ジン・リュウ」


ハヤテは、話しかけられた男子生徒に覚えがなかったため、素直に尋ねてしまった。
しかし、その疑問に答えてくれたのは、本人ではなくファウルだった。


「ディオンとヒスイはこっちの二人とも初対面だよな。髪の毛チョコレート色なのがランス、蜂蜜色がヒューイ」

「ヒデー。なんだよその説明」

「でもランス、あの二人納得してるよ」

「わかりやすい」


ヒスイの言葉にランスはうなだれてしまう。
ハヤテはファウルが簡単に紹介をしていた後ろで、リュウと続きを話していた。

打ち解けたようだ。


「あ、オレは」

「知ってるよ。何だかんだで有名だからね、二人とも」


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