ヒスイ。 お前は、オレたちにこんなに心配かけてんだぞ。 だから―――、 屋上に続く扉を開ける。 オレに気づかず、相変わらず空を見ているヒスイがいる。 オレは、お前をこちらの世界に呼び戻すため、声を、かける。 「また、振ったんだってな」 ―――消えるな。 .