会話は聞こえないが、明日のことを話してくれている。


「あたしは行けへんやん。ドクターによろしく言うといて!ほんで失敗したら、ぶっ殺すってってのも言うといて!あ?うん。頼んだで」


電話を終えた杏は、俺に振り返り、笑顔で言った


「ぱぱちんは、絶対助かる!泉も信じてあげてな!」

「もちろんだ」


何も怖くない。杏がいれば無敵な気がする

大っぴらに出来ないため、明日の早朝に車で移送になった。
向こうに着いたら、杏の世話係がすべて対応してくれるそうだ。


俺は信じるしかないんだ




その後、杏が海斗さんに会いたいと言うから、倉庫へ向かう。
倉庫ではみんなが親父の心配をして待ってくれていた。


杏がお待たせ!と倉庫の中へ走っていく

タバコ吸ってから行こうかな



そう思った時電話が鳴った



知らない番号

どこかの固定電話からか?

とりあえず出てみると


聞き覚えのある声がした


「え、親父か?」


電話の相手はまさかの親父だった。



『お前、今1人か?』

「え?あぁ。1人だけど。どうかしたか?」