少しずつ心に広がっていく安心感。 私はまわりをよく見た。 そして、ある人が目に入って思わずそこで視線をとめる。 視界に入ったのは──……銃をおろしたのに、納得できないのかまた暁に銃を向けた組員。 暁はもう銃をおろしていて、彼の視線は組長たちのほうへ。 ……気づいていない。 「暁……っ!!」 狙われていることを彼に伝えるよりも先に動く体。 私が暁の前に出れば、銃声が鳴り響く。