あまりにも一瞬すぎる出来事で、呆然と立ち尽くすこの場にいる人たち。



あとから今来たばかりの車からおりてきたのは、良典さんのみで。
……車内には、ほかにだれもいなさそう。

2人で来たんだ。





暮人さんはまわりを見た。

暁と私を見て、血を流す未玖ちゃんを見て、月城組の組員たちを見て。



「……もう、やめよう。このままだと俺たちの大切なやつらが全員死ぬことになる」


月城組組長を見て声を出した。





「てめぇ……っ!!」


はっと我に返った月城岳。





暮人さんに拳銃を向け──……響く銃声。