「ちがう……!この2人じゃない……!2人は、なにもしてない……っ!」


涙を流しながら、必死に言う巧くん。




「一条……おまえを存分に苦しませてから殺してやろうと思ってたが、もう一発でぶっ殺してやるよ」


巧くんの言葉は月城岳には届かず……。
拳銃は向けたまま、暁を睨み続ける。



……とまらない。
とめられない……っ。



そう、思った時──。








聞こえてきた車のエンジン音。

それは急速に近づき……家の門をくぐって、中へと入ってきた。