な、なんで未玖ちゃんが……。
未玖ちゃんは、月城組組長の娘で……この組にとって大切な存在のはずなのに……。
「美鈴」
暁に強く手をつかまれて、引きとめられる私。
「……未玖ちゃんがっ」
目に溜まる涙。
ものすごく心配だったが、私よりも不安そうだったのは……巧くん。
顔色を悪くして、ガタガタと大きく震えてる。
それから巧くんは立ち上がると私の横を通り抜け。
車のドアを開けて、外へ。
このままだと巧くんも撃たれてしまうかも……!
そう思った私も後を追い。
それに続くように暁も立ち上がると車をおりた。