結局そのまま親友に2人はなんだと
追求されたり
追求されたり
ご飯食べたり
追求されたりして解散した。
あれ?追求しかされなくない?
「ただいまー」
「オカ、エリ?」
「へ?」
たどたどしい日本語で出迎えたのはレオ。
ちょうどお風呂から上がったのか
体から湯気をだしながら髪を拭いている。
『日本語、教えてもらったの?』
『おう、オカエリとイッテキマスと
アリガトウとヨクヤッターを
教えて貰った。』
ん?ヨクヤッターはあの某海外映画で
警察に言う台詞だよね?
お母さん、好きだね。
『ありがとうとよくやったは
試合中に仲間に使うといいよ』
『わかった』
『相手を褒める時にね』
『そうか』
うん、やっぱり
お母さんは使い方まで教えてはないな。
『どうだった?今日は』
『ん、なかなか良かったぞ』
うん、そうゆう事じゃないけど
まぁ、いいや
『手紙、渡したぞ』
『手紙?あぁ、霧島さん』
あれ?あの人さっき繁華街いたよね?
へー、行く気ないってか
『ん、なんか驚いた顔してたぞ』
『そうなの?まぁ、大丈夫だろうけど』
『そうか。
明日は来るか?』
『うん、明日は学校が早く終わるから
絶対行くよ。』
『わかった。
待っとく。』
『うん。
あ、チームメイトの分析終わったよ。』
『じゃあ、千夏が風呂上がってきたら見よう』
『おーけー』
『勝谷選手はどんな選手?』
『体弱い。当たると折れる。
でも驚く行動するから迂闊に手が出せない』
んー?なんか失礼な気がするけど、
まぁ、当たってる。
『じゃあ、冴島選手』
『すばしっこい、細い。生意気
飛び越えるのが上手い。』
ん?なんか違うの入ってたけど?
『じゃあ、霧島選手』
『なんか、笑顔がヤバいやつ。
全体的にバランスの取れたヤツ。
でも、足は怪我してるから遅い。』
最初の完全に悪口じゃない?
『怪我してるって本人が言った?』
『?言ってないぞ?』
『え?ならなんで怪我してるって』
『?千夏が言ったんだろ?』
『....そんなに簡単に信じていいの?』
『千夏だからな。』
ポンポンと頭が撫でられる。
『だから!!撫でるな!!!』
頭の上にある手を叩く。
嬉しいとか思ってない!!
『?顔が赤いぞ?』
『っ!お風呂上がりだから!!』
『そうか?』
『そう!
次!!マルクス・アルサドス選手!』
『あいつは強いパワーを持ってる。
足は遅いがその分当たったら押される。
さすがアイルランド出身だ。』
へー、レオが素直になれほめるなんて。
要注意かな。
『じゃあ、次は戦略ね』
『わかった。』
『だいたい風見地自動車が使ってるのは...』
『はー!終わり!』
『もう、無理だ。』
『まだまだ頭に入れないといけないからね!』
『....』
『返事!!』
『おう。』
放課後になると近くの公園に行き、
トイレでジャージに着替える。
帽子も深めに被ってあんまり分からないように
下ろしていた髪もポニーテールでまとめる。
《風見地駅ー風見地駅ー》
降りてすぐに見えるのはグランド
あまり見えないようにしてある
壁が見えてくる。
ここ数日で記者もいなくなったなー
ファンも立ち入り禁止になったから
練習の声だけが聞こえてくる。
警備員の人にカードを見せて中に入る。
フィールドに出る
ちょうど集合してる。
いつもの定位置のベンチに座る。
この間と変わらぬ風景。
霧島選手、相変わらず行く気ないな。
そんな思考をよそに
手はしっかりとレオの問題点を書いていく。
まぁ、霧島選手が行きたくないんなら別に、
....関係ない、よね?
ん〜、これって私関係ないのかな?
私の仕事はレオの強化で、
レオが強化したってのは
試合で見せつけないといけない。
で、それを見せつけるには
レオが試合で活躍しないといけない
関係、ある、
かな?
パン!
監督が手を叩くと集合が解散し
チリジリになっていく。
練習、終わったのか。
『千夏。』
『おつかれレオ』
『おう、今日は、ご飯食べて帰らないか?』
『ん?いいけど、』
『勝谷達に誘われた』
『勝谷さんね。
ん?レオだけじゃないの?』
『いや、千夏も一緒にと』
『そうならご馳走になるね』
『うん。』
レオと共に更衣室に向かって歩き出す。
「嬢ちゃん」
「霧島さん。」
「話があるんだが、今、いいか?」
多分、足の事だろう
『レオ』
『ん?』
『先に行ってて。
絶対水シャワーは浴びるのよ!!』
『わかった』
レオが他のチームメイトに声をかけられながら
室内に戻るのを見届ける。
案外馴染んでるじゃん。
「あの、それで、嬢ちゃん」
「あ、はい」
やば、忘れてた
「いつから気づいてたんだい?」
「んー、とですね。
初めてあった日に、
走り方おかしーなーって思ってて
レオのアドバイザーになった後に
風見地自動車の全試合見て、確信しました。」
「はは、トレーナーで気づかなかったのになー」
「やっぱり、黙ってたんですね」
「いや、スポーツしたら痛むぐらいなんだ。
ラガーマンにそんなものは付き物だろ?」
「そうですけど!
1度、見てもらったらどうですか?」
「気が向いたらね。
それでね、嬢ちゃん」
「分かってます。
言わなければいいんでしょ」
「話が早くて助かる」
「レオは知ってますけど」
「なに!!あいつにも口止めしなくちゃ!」
「口止め料は今日の晩御飯で」
「はぁ、じゃあ今日は俺も行くか」
「はい!行きましょう!」
更衣室の近くに行くと
勝谷さんとレオが待っていた。
「お、霧島も行くか?」
「はい、たかられました。」
「カッカッカッ!
千夏ちゃん!霧島にたかったか!」
「はい!!
ラガーマンで日本代表だとお金も
いっぱいあるでしょうし!!」
「カッカッカッ!
横のニュージーランド代表の方がもっとろー
しかも千夏ちゃんはお嬢様じゃねーか!」
「親のお金ですので!」
「立派になって!
おーし!霧島!今日はお前が車出せ!」
「えー!なんでですか!」
「俺とレオは飲む」
『飲む。』
「くそー!
今日はいい事がねーぜ。
嬢ちゃんにはたかられるし、
車は出して酒は飲めねーし」
「レオの歓迎会も兼ねてるんだ!
そんぐらいやれ!」
「あー、もう!はいはい!
やりますよ!」
『何言ってる分かる?』
『分からないが、楽しいことだけは分かる』
『そっか、なら良かったね。』
『あぁ、日本に来て良かった。
ありがとな千夏。』
『....ふふ、こっちこそありがとう。
こんな素敵な世界に引き入れてくれて』
結局飲み会はどんちゃん騒ぎで
お店の人にレオの正体がバレて大騒動。
2件目でも派手に酔っ払った勝谷さんが
派手にばらした。
全く。
『2人とも、送っていくから乗ってけ』
『いいのか?』
『お前、今の状態で電車乗ったら
ストーカーされるぞ』
はは、笑えない。
『む、そうか。
なら、勝谷も乗せよう。』
さんってば!
『よし、乗ったな。
しゅっぱーつ』
なんでこの人はこんなに元気なの。
『千夏、眠いのか?』
助手席でいびきをかいて寝ている勝谷さん
そのいびきの中でも目がとじそう。
『ん、だい、じょうぶ』
『そうは見えんがな』
『こっから30分はかかるから寝てていーぞ』
『寝ろ、』
『う、うん。』
レオが私の肩を持って自分の方に引く。
レオの肩に寄りかかる。
もう、こんな、こと、するから、
かんちが、い、され、.....
『嬢ちゃん寝た?』
『あぁ、ぐっすりだ』
『ははっ、
いつも気が強いとこしか見てないけど
こうやって見るとまだ子供だな。』
『あぁ、まだ幼い。』
『手、出すなよ?』
『む、それは無いぞ』
『へー?
それにしては随分ご執着じゃないか?』
『そんなことは』
『んー?なら俺達があんまり嬢ちゃんと
話せないのもたまたまか?』
『〜、うるさい、前を向いて運転しろ』
ガッと車のシートを蹴る。
全く。口の減らないヤツめ。
好き、では無い。
どちらかと言うと家族愛に近いだろう。
今までの彼女とは違う感覚だ。
『変なこと考えんなよ?』
『相手は子供だぞ。
考えるわけねーだろ。』
『陽子さん譲りの整った顔、
父親譲りの頭のキレと回転の速さ、
高校生ながらにしっかりとした体付き。
好きだろ?』
『はぁ、何をゆうかと思えば。
千夏は家族だ。』