飛行機は二時間半ほどで大阪に到着する。時間は丁度お昼前。
祖母はここまではとても順調で、子供のように目をキラキラさせて周囲を見回していた。
「俺、すぐ近くのレンタカーの店に車取りに行ってくるから、ここでおばあちゃんと待ってて」
翔は慣れた手つきで車いすのロックをかけ、肩にかけていた荷物を下ろす。
「うん。わかった」
「おばあちゃん、少し顔が赤くないか?」
ふと、翔は祖母の横顔を見つめながら尋ねた。
「おばあちゃん、朝からとても調子がいいの。こちらが驚くくらい。きっと嬉しすぎて顔が赤くなってるんだわ」
「そう?それはちょっと心配だな」
翔は眉をひそめると、顎に手をやりながらうつぶやくように言う。
「心配?心配なことは何一つないわ」
「いや、多分だけど、少し興奮状態になってると思うから、血圧が上がってるんじゃないかってね。このまま姫路城に直行しようかと思ってたんだけど、血圧によっては一度ホテルで休んでから行った方がいいかもしれない。少し測ってみるか」
「測ってみる?」
翔は自分のバッグを開け、ごそごそと何かを探していた。
そして、彼がバッグから取り出したものは……。
血圧計だった。
「え?そんなものまで持ってきてくれたの?」
驚く私に動じる様子もなく、翔は祖母に優しく笑いかけるとその腕にカフを巻きつける。
「おばあちゃん、念のため、測ってみようか」
「おやおや、翔さんはまるでお医者様みたいだねぇ」
祖母は一瞬驚いて目を丸くしながらも、血圧を測ってくれている翔と目を合わせるとすぐに笑顔になった。
祖母はここまではとても順調で、子供のように目をキラキラさせて周囲を見回していた。
「俺、すぐ近くのレンタカーの店に車取りに行ってくるから、ここでおばあちゃんと待ってて」
翔は慣れた手つきで車いすのロックをかけ、肩にかけていた荷物を下ろす。
「うん。わかった」
「おばあちゃん、少し顔が赤くないか?」
ふと、翔は祖母の横顔を見つめながら尋ねた。
「おばあちゃん、朝からとても調子がいいの。こちらが驚くくらい。きっと嬉しすぎて顔が赤くなってるんだわ」
「そう?それはちょっと心配だな」
翔は眉をひそめると、顎に手をやりながらうつぶやくように言う。
「心配?心配なことは何一つないわ」
「いや、多分だけど、少し興奮状態になってると思うから、血圧が上がってるんじゃないかってね。このまま姫路城に直行しようかと思ってたんだけど、血圧によっては一度ホテルで休んでから行った方がいいかもしれない。少し測ってみるか」
「測ってみる?」
翔は自分のバッグを開け、ごそごそと何かを探していた。
そして、彼がバッグから取り出したものは……。
血圧計だった。
「え?そんなものまで持ってきてくれたの?」
驚く私に動じる様子もなく、翔は祖母に優しく笑いかけるとその腕にカフを巻きつける。
「おばあちゃん、念のため、測ってみようか」
「おやおや、翔さんはまるでお医者様みたいだねぇ」
祖母は一瞬驚いて目を丸くしながらも、血圧を測ってくれている翔と目を合わせるとすぐに笑顔になった。