「凛出る!絶対!」
マサ先パイ以外の生徒会のみんなが揃っている中に叫びながら突っ込んで行く凛ちゃん。
「あぁ。リンは出ると言うと思ってたよ。
兎羽も出てね。」
「へ!?いや、私は別に…。」
「兎羽が出ないと、この企画をやる意味ないからね。
…生徒会からはリンとユートと兎羽でいこうか。」
「へーい。」
「凛がイチバン!!」
「えっ…!?
カレンちゃんのが適任ですよね…?」
ユート先パイと凛ちゃんが快く引き受ける中、私だけ勢いよく反論する。
1年生も出場させたい、とかなら別に私じゃなくても…!
というかカレンちゃんのが遥かに運動神経良いし…!
「カレン、兎羽を出していいよね?」
「……どちらでもいいわ。」
「ほら。兎羽が出ようね。」
なんでこうなった…?
レオ先パイの綺麗な笑顔に押し切られ、気づいたら私はトラックの内側の待機ゾーンにいた。
どうやら最初が凛ちゃんで次にユート先パイ、最後が私って順番のようだ。
待機ゾーンは順番とか関係なしに出場する予定の人が集まっている。
第一走者だけはトラックのスタートラインあたりに集合してるけどね。
「トワ、良かったのか?
やりたくないんじゃねぇの?」
「本音は嫌ですけど…、
カレンちゃんが引き受けてくれないんじゃ
どうしようもないです…。」
「先パイ相手だから、とか会長相手だからって
遠慮することねーからな?
ま、引き受けたんならしっかりやってくれよ。」
「はい…!」
ユート先パイの言う通りだよね。
結果的に断れなかったんだもん、ちゃんとやろう。