「兎羽だ。おはよ。」
生徒会用の席とやらに着くやいなや、レトリバーと化したレオ先パイが笑顔で迎えてくれた。
「実施要項に書いてないことはできないんじゃ…?」
「そうだよ。
でも朝準備してたら、カレンから
兎羽は日焼け嫌がるって話を聞かされたから。
兎羽の為に屋根がある所を生徒会用に割り振ったんだ。」
「え?できないんですよね?
なんで割り振れちゃうんですか…?」
「…コネかな。
学園に日頃から貢献してる俺の頼みは絶対、
みたいな風潮あるから。」
にこにこ微笑んでいるけど、言ってることぶっ飛んでますよ。
私のせいで実施要項にないことさせちゃった…。
「良かったわね、トワ。
待ち時間の日焼けの心配なくなったわ。」
カレンちゃんが優雅に微笑んでる。
あれ?もしかしてだけど、カレンちゃんわざと…?
自分が日焼けしたくなかったからなんじゃ…?
「兎羽、嬉しくない?迷惑だった?」
「え!あ、えっと、
どちらかと言えば嬉しいです…!」
レオ先パイの質問にキョドりつつもなんとか答える。
いつも通り綺麗なレオ先パイは私のことをじぃっと見つめた後、急にカレンちゃんの方を見た。