うん。
駆くんは、あたしが怒らせた……。


でも。だからって、どうしてそんなにモチさんとべたべたするの?


「モチ、俺の分もジュース持ってきて」

「えぇー」

「ケチ。んじゃ一緒に行く」


すっとモチさんの背中を押すその右手だとか。


「モチのもわけて」

「えぇー!?またぁ?」


ためらいなく、間接キスしちゃうのとか……。


そんなこと、なんでモチさんにしちゃうの。駆くんのばか。


「こ……今宵?」


戸惑いでいっぱいのまろやんの声にはっとして顔を上げた。


「え?」


「すんごい険しい顔してるよ」


「……本当?」


頬を両手でもみほぐす。
そうしている間もあたしの唇が尖っていくのが分かった。


俯きかけた時だった。