こうして、まろやんとモチさんは横断歩道を渡り、駆くんとあたしの元にたどり着いた。


「駆久しぶり!!」


バシっと背中を叩くモチさん。


「いって。モチは相変わらずのモチだなぁ」


駆くんは、モチさんの色白の頬に手を伸ばし、ぷにっとつまんだ。


「モチたち帰るの早くね?」


「今日は職員会議で早帰りなんだよー」


「へー、サボりかと思った。あの真面目だったモチが高校デビューしたんかなって」


小柄なモチさんは、駆くんを見上げて「もう!」と怒ってはいるけどその表情はとてもうれしそう。


「嬉しいのはわかったから飛び跳ねんな」


ぱしっとモチさんの頭を押さえつける駆くん。


……もや。

駆くん……ほかの子にもこうやって触れるんだ。