「今、初めてミスターコンの話になったじゃん…」
「いや、でも、私は前から五組の園川くんはかっこいいと言っていたはずだ」
ぎん、と横からにらみつけられて、私は首をすくめた。
みんなあの表面上の綺麗さに騙されている。
「あぁ。一度だけ、一度だけでいいから、颯くんと話がしてみたいのに……っ」
優奈が天を仰ぐように言うので、私はクスリと笑って、
「話しにいけばいいじゃん」
「無理だよ…!
あんなイケメン緊張するもん!
幼馴染がいればいけるかもしれないけど…」
ちらり、と視線を送られて、私はすっ、とその視線をかわす。