「だってお前、自分がお化け全然ダメじゃん。

どうやって他人を脅かすの?」


「……あのね。

私だって成長してるんだよ。

いつまでも颯が知ってる昔の私だと思わないでくれない」


びしっ、と人差し指を立てて、言ってやる。

今朝から、人を見下したようなその態度。

気に食わない、めちゃくちゃ。


「別にそんなこと思ってないよ」


颯はそれには全く動じず、余裕で受けながす。

子供の相手をしているように、微笑みすら浮かべて私を見た。


「まあ、いいけどさ。

やばくなったらちゃんと当番から外してもらえよ」


「……そんなことにならないよ」


余計なお世話だ。本当に。

颯は私が小学生の時のままだとでも思っているのだろうか?