「あッ!煙管は吸ってもいいかな?」

「うん、大丈夫だよ」

「じゃあ、瑠璃、こっちにおいでよ。」

翡翠は縁側の自分の隣を手でトントンと叩き招く。

言われるまま翡翠の隣に座り庭を眺めると、色とりどりの花々

に目を奪われる。

「・・綺麗・・・」

庭には白いタイサンボクやシャラの木、赤や紫の百日紅

朝顔に桔梗、池には睡蓮・・・ラベンダーまであった。

食い入るように眺めていると視線を感じて隣を見ると、私をジッと

見ていた翡翠と目があった。

「花も綺麗だが・・瑠璃も綺麗だ・・・」

「エッ!」

ダメだ!元々あまり男の人には免疫がないのに、胸がバクバク言って

翡翠の言葉にビックリしすぎて上手く返せないうえに、真っ赤になり

ながら俯いてしまった。