「瑠璃は俺や妖をどう思う?」

「え、あの、正直未だに信じられない気持ちでいっぱいだけど

 翡翠の事はあの時から普通とは違うと思っていたの。

 妖の事はまだよく分からないけど、翡翠のことは一緒にいたい

 と思う」

そう言いながらも、自分の中にある不思議な気持ちはなんなのか

考えていた。

狐の姿の翡翠には何とも言えない安心感、例えば家族のような

そんな気持ちがあるのは確かだ。

でも、人の姿の翡翠には心臓をギュッとされるような切ない気持ち

とドキドキする気持ちがある。

でも、これがどういう気持ちなのか上手く説明できないでいる。

そんなことを考え俯いていると、翡翠が私の手をそっと自分の手で

包み込んだ。