ヨウさんは、危ないよ、と言って慌てるわたしをなだめた。


それから廉くんとそっくりの笑顔でくすりと笑う。



「俺はてっきりそう思ってた。

あいつが女の子紹介してくるなんてはじめてじゃない?」



それはすこし意外だった。


たしかに女子とはあまり喋ってるとこ見ないけど、廉くんはN高校のアイドルみたいなものらしいし。

(わたしは知らなかった)



「いや……わたしなんて、わらしですし。

そんなのすごく、迷惑ですよ」



そういうのではないんだ、
わたしたちは。



「廉くんはとっても、いい人だから……」



わたしは俯いて、ぽつりとつぶやいた。


廉くんは、じつは気分屋で、無邪気。


思ったよりいじわるだってわかってきた。



…でも、優しい人。


そうかんじたのはやっぱり変わらない。