「実はね、累くんのお父さんが来週海外赴任するそうなのよ!」



累のお父さん、つまりオジさんはデザイナーらしくほぼ家ににはいない。


そんなオジさんがめでたく?海外赴任。



「それでオバさんもね、一緒に行くことになったのよ、」



「オバさんも?」


ということは、累も?



長年一緒にいたけどついにお別れか………そう思うとちょっと話しとけば良かったなぁ。



「でね、」


ギュッとオバさんに私の両手を握られる。



「美羽ちゃんに累のことお願いしたいの!」



「…………え?」



お願いって?どういう………。



「累ってば無口で友達もいないでしょ?」



うん。いないね。