「ジャックの行方ね」
「乗客に変装してるんだと思う」

「ジャックは男ですよね?」「ええ。そうよ」

「なら新しい客を探せばいい」とサイ。

吹雪警部らは乗客の情報を業務用のPCで確認する。
休憩室の備え付けの旧式のPCだったが、予約情報システムとの接続が可能だった。

「変だわ」と吹雪警部。
「どの客も一致してますね」

サイはふと閃いた。

「乗務員は?」「はい?」

「それも運転手とか」

警備員が運転席に急行をする。


と大陸横断鉄道が急減速する。
激しく揺れる車内。

「逃がした」

橋のうえで、大陸横断鉄道は停止していた。

プレジャーボートが川を下ってゆく。おそらくは怪盗仲間の手助けだろう。

運転席内には気絶している運転手。

数時間後・・・