いつもと同じ朝。 私、五十嵐 愛 (イガラシ アイ) はガヤガヤしている廊下を通り抜ける。 教室に入って自分の席に座る。 ふぅ、と息をついてクラスを見渡す。 「五十嵐さん、おはよう」 「おはよう」 友達に笑って挨拶を返す。 ……友達、ではないか。 だって、ほら。 挨拶したらすぐどっか行っちゃう。