心臓がどきどきと高鳴る。

こんな経験ははじめてだった。

自分自身に戸惑いながら千晃は剣持の差し出す自分のスケジュール帳を手にした。

匡祐は何も持っていない。

「今後の予定ですが」
剣持が話を始めると匡祐が止めた。
「助川と剣持さんは席を外していただけますか?」
匡祐の言葉に千晃も戸惑う。

「ちゃんと、お二人をあとでお呼びしますから。」
匡祐の言葉にしぶしぶ二人は会議室を出た。

広い会議室に千晃と匡祐の二人きりになる。
千晃の心臓はさらに高鳴った。