この計画はうまくはいかないかもしれない。それでも、千晃の父は匡祐の持つ才能や経営能力を認めざるを得ない内容だった。

「まかせる」
千晃の父は匡祐にそう言った。

「ならば最後に一つお願いが。」


「なんだ?」


「これを叶えていただければ、福山の内部資料もお渡しします。」

匡祐は千晃の父に最後に交換条件を伝えた。
そして千晃の父の承諾を受けて、後日その交換条件を千晃の父が現実にした時点で福山の資料を渡すと約束をした。