「千晃がいてくれたから俺は今までがんばれたんだ。悔しくて悔しくて、すべて投げ出したくても腐らずに立ち向かえたのは千晃と出会ったからだよ。」
「・・・」
「千晃、愛してる。」
匡祐の言葉は千晃の心に響いた。

二人はしばらくそうして抱き合っていた。

匡祐の体温が千晃を温めて、千晃は久しぶりにぬくもりを感じられるような気がした。

やがて朝陽が登り始める。

「まぶしい・・・」
千晃が匡祐から体を離す。匡祐はそんな千晃の肩を抱いた。
「あったかい・・・・・・・」
朝陽を見ながら千晃は目を閉じた。
目を閉じてもその光に目がくらむ。
ふと目を開けて隣を見ると匡祐が優しく微笑んでいた。
「あったかいなぁ・・・」