はあ、だけどよかった。


新海家の人達に見つかったんじゃなくて。


イオくんのご友人達が見つけてくれて、私もホッと胸を撫で下ろした。





「それにしてもどうして、俺達の居場所がわかったんだよ?」


これから家に戻るつもりだったことを告げたら、こころよく車で新海家まで送ってもらえることになった。


黒塗りの高級車のフカフカしたシートに腰を下ろしたら、改めて気が抜けるくらい安堵する。


同時にこれまでどれほどの緊張をしていたかもわかったような気がした。


「今日、伊織のとこの執事から連絡があったんだよ」


立川さんがイオくんに告げた事実を私もびっくりしながら聞いていた。


「え、執事って南からか?」


「そうそうあの無表情のちょっと怖そうな人」