「伊織さまだけが悪いわけじゃありません、私だってプロポーズをお受けしたんですから同罪です」


そう言って彼を見返したら、とても穏やかに笑ってくれた。


「同罪か、そう言ってくれるのは有り難いけどつむぎは何も悪くないよ。今回のことは全て俺の責任だから」


「だけど」


「俺がなんとかするから、つむぎは心配しなくていい」


彼は、安心させようとするみたいにふわりと笑い私の頭を撫でる。


「伊織さま」


「そうだ、今日はここで解散しょう」


「え、ここで?」


「つむぎはお父さんのお見舞いをゆっくりしていけよ、車は置いていくからお母さんと2人で帰ってきたらいい」


「あ、でも」


「俺は智樹達の車で帰るから。それと今夜は屋敷には来なくてもいいぞ。自分の家でゆっくり休めよ」