どれくらい集中していたのだろう。いつもの倍かな。沈みかけていた太陽は完全に姿を消していた。夕飯時も少し外れた時間帯になっていた。私たちは驚いていたけれど、翔琉たちは凄い集中力だと笑っていた。

「出来たなら言ってくれれば良かったのに!」

「ごめん、ごめん」

「翔琉が作ったの、カレーだけでしょ」

「何で分かったんだ?!」

なぜ言ってくれなかったのと可愛く怒った明穂ちゃんに目尻を下げている武弘さん。本当に明穂ちゃんの事が好きなんだなと思いながら翔琉が作った料理を言い当てると、翔琉は今日はバレないと思ったのにと驚いていた。