「気持ちいい」
屋上のフェンスを越え、下を見れば地面が見える。
暗くて、世界が自分1人だけに感じて少し足がすくむ
七海もこんな感じだったんだろうか。
飛び降りる寸前まで。
七海の事だから、泣きながら飛び降りそうだな〜
意外と、暗くて1人の世界もいいかもしれない。
「さてと、」
この世界からサヨナラをする時が来た。
意外と思ったより早かったなぁ。
今まで
いじめてきたクラスメイト、知らぬ顔の先生、
金と権力しか考えていない父、不倫ばかりの母、
くずな兄、、、
そんな周りの環境からやっと抜け出せる。
ありがとう、七海。
クラスも、家も私のせいでもっと壊れれば良い。
私が死んで、また誰かが責められて、
責められた人がまた死んでいく…
その繰り返し。
だから、いじめの悪循環は終わらない。
だから、
“みんな、不幸になれば良い”
『ばいばい』
『雨夜 柚莉愛さん、□□高校で飛び降り自殺
いじめが原因か』
少女の死亡ニュースを見ている人が1人。
「ふふっ
やっと落ちた♪」
その少女は、笑いながら
「遅かったよぉ〜。
“柚莉愛ちゃん!”」
天羽 七海である。
「さて、今度は誰をこ・ろ・そ・う・かな❤︎」
今度は、
『君を殺しにいくね』
そして、少女は笑って去っていった。
end