「さ、今日も仕事、仕事!」
気を取り直し、出勤の準備を始めようと声を出し、ふと動きを止める。
そういえば昨日、困惑したまま織と別れて、仕事について聞きそびれた。
百貨店に仕事で来ていたって話だったはずだけど……どこでどんな内容の仕事をしているんだろう。
織とは電話で話をしていても、基本的に自分の話をしていなかったように思う。
大抵、私の近況で終わっていたから、実際には織のこと詳しく知らない。
モヤモヤしていたら、充電していたスマホが音を上げた。
メッセージアプリを開くと織だった。
【おはよう。今夜、一緒に食事しよう】
短い文章を読んで、ふと昨日の大人な織が脳裏に浮かぶ。そのせいで、単なる幼なじみからの誘いだというのに、心臓が跳ね回る。
【私、仕事終わるの何時になるかわからないよ】
少し間を置いて、冷静な返信をすると、【何時になってもいいから】とすぐにレスがきて手が止まった。
私はどうしたいんだろう。織が嫌いなわけでもないし、苦手でもない。
ただ、五年ぶりに再会して、変に意識してしまって……。
両手の中のスマホをじっと見つめ、ディスプレイに指を滑らせる。
送信マークをタップしたら、すぐに仕事へ行く準備を始めた。
気を取り直し、出勤の準備を始めようと声を出し、ふと動きを止める。
そういえば昨日、困惑したまま織と別れて、仕事について聞きそびれた。
百貨店に仕事で来ていたって話だったはずだけど……どこでどんな内容の仕事をしているんだろう。
織とは電話で話をしていても、基本的に自分の話をしていなかったように思う。
大抵、私の近況で終わっていたから、実際には織のこと詳しく知らない。
モヤモヤしていたら、充電していたスマホが音を上げた。
メッセージアプリを開くと織だった。
【おはよう。今夜、一緒に食事しよう】
短い文章を読んで、ふと昨日の大人な織が脳裏に浮かぶ。そのせいで、単なる幼なじみからの誘いだというのに、心臓が跳ね回る。
【私、仕事終わるの何時になるかわからないよ】
少し間を置いて、冷静な返信をすると、【何時になってもいいから】とすぐにレスがきて手が止まった。
私はどうしたいんだろう。織が嫌いなわけでもないし、苦手でもない。
ただ、五年ぶりに再会して、変に意識してしまって……。
両手の中のスマホをじっと見つめ、ディスプレイに指を滑らせる。
送信マークをタップしたら、すぐに仕事へ行く準備を始めた。