美波Side


「そ、そっか!そうだよな!
俺なんかと本当に付き合うわけ…」


「違う!!」


違う、違うの…、そうじゃないの…。

本当は私だって…


「響輝…、私も響輝が好きだよ…。
心の底から…。
だけど、本当の恋人にはなれない…。」


なっちゃいけない。

だって、これは私のワガママだから…。


「でも、約束通り恋人のフリは
続けて欲しい…。
あと2週間だけ…。」


こんなに真っ直ぐ気持ちを伝えてくれた
響輝に対して
こんなに酷いことを言う私は
最低だね…。
でもきっと響輝はすごく優しいから、


「…分かった。
あと少し、よろしく!」


ほら、やっぱり。
無理やりに笑顔を作ってそう答えてくれた。