目を閉じてふぅと
大きく息を吸った。
そして美波に視線を合わせる。
「立花美波さん。
俺と本当の恋人になってくれませんか?」
意を決して放った言葉に
彼女は少しだけ泣きそうな顔をした。
「どんな理由があろうと
全部受け入れるから。
本当の恋人なら
美波が抱えてるもん
少しは背負えるんじゃないかって
ずっと考えてた。」
それがどんなものかなんて
想像もつかないけど、
美波の事をもっと知りたい。
助けたい。
俺にも何か出来ることがあるはず。
「だから…」「ごめん…。」
え…
「ごめん…、ごめんなさい…。
それは…出来ないよ…。」
顔を覆って泣き崩れた彼女は
震えた声でそう言ったーーーー